友人と酒を飲んでいて、珍しく一高の寮歌を知っていて結構話が盛り上がりました。自分の出た高校では、寮歌大会を催していて、寮歌を覚えてクラス対抗で歌ったので、自分は結構な数の寮歌を覚えています。寮歌を聴くと、高校時代を思い出し、遠くを見る目になっていしまいます。
人気があったのは、東京大学に相当する第一高等学校の「ああ玉杯に」と、地元金沢の第四高等学校の「北の都に」と「南下軍」です。ほかの高校のも大体覚えています。何れも当時の文才のあった学生が作ったもので漢文調で元気が出ます。最近の応援歌よりもはるかに格調が高いと思いますね。著作権の関係もありそうなので一番だけ引用します。
嗚呼(ああ)玉杯に花うけて
緑酒(りょくしゅ)に月の影宿(やど)し
治安の夢に耽(ふけ)りたる
栄華(えいが)の巷(ちまた)低く見て
向ケ岡(むこうがおか)にそそり立つ
五寮の健児(けんじ)意気高し
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/aagyokuhai.html
これに比べて、四高のほうはほとんど誰も知りません。まったく趣向の異なった2曲ですが、何れも味があります。
北の都に秋たけて
吾等二十(はたち)の夢数(かぞ)う
男女(おとこおみな)の棲(す)む国に
二八(にはち)に帰るすべもなし
その術(すべ)なきを謎ならで
盃捨てて歎かんや
酔える心の吾(われ)若し
吾永久(とこしえ)に緑なる
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/kitanomiyakoni.html
最後は南下軍。四高が三高(京都)ならびに六高(岡山)との定期戦に出かける際に、南下するのでこの名前があります。とくに柔道部はこの定期戦に気合が入っていたようで、井上靖や読売新聞の創始者の正力松太郎などの活躍が伝わっています。 この間の詳しい事情は下のHPにあります。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~takechan/nankagunzatu.html
南下軍
ただに血を盛る瓶(かめ)ならば
五尺(ごせき)の男児要なきも
高打つ心臓(むね)の陣太鼓(じんだいこ)
霊(たま)の響(ひびき)を伝えつつ
不滅の真理戦闘に
進めと鳴るを如何にせん
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/tadani.html
引用したHPのメロディーはどうも自分が習ったのとは多少違いがあるようですが、これは寮歌の常、各々が自分のが正調と思っています。
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